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more or less の意味は?
実会話76本では0回だった

数量更新 2026.08.03読了 8分
Q. more or less の意味は?
A. 「多かれ少なかれ」「だいたい」と、断定をやわらげる表現です。①程度の差はあれ ②おおよそ ③数量のあとで「約〜」の3つの使い方があります。ただし日常会話が多い動画76本では、出現が0回でした。同じ「だいたい」を言うのに実際に使われていたのは kind of(373回)意味を知る必要はあるが、自分から使う優先順位は高くない表現です。

more or less は参考書にも辞書にも載っている表現です。では会話でどれくらい出てくるのか。日常会話が多い7ジャンルの動画76本から、「だいたい・ほとんど」とぼかす表現をまとめて数えました。結果、more or less だけが1回も出てきませんでした。

まず more or less の意味

共通しているのは「完全にそうとは言い切らない」という働きです。使い方は3つに分かれます。

意味
多かれ少なかれ
程度の差はあれ
We were all more or less surprised by the news.
その知らせには全員が多かれ少なかれ驚いた
だいたい・おおよそThe report is more or less finished.
レポートはだいたい終わっている
約〜
数量のあとに置く
It took an hour, more or less.
1時間くらいかかった

①と②は動詞や形容詞の前、③は数量のうしろに置きます。位置で意味が変わるのがこの表現の特徴です。

ところが76本で0回だった

ここからが本題です。動画76本・7ジャンルを全文検索したところ、more or less の出現は0回。念のため more or という並びだけでも探しましたが、こちらも0件でした。

誤解のないように書いておくと、これは「間違い」でも「使われない表現」でもありません。辞書に載っている正式な表現で、書き言葉やフォーマルな場面では普通に使われます。今回わかったのは、日常会話が多いこの7ジャンルでは選ばれていなかった、ということです。

実際に使われていた「だいたい」

では、同じことを言いたいときに何が使われていたのか。ぼかしの表現をまとめて数えると、差が極端でした。

「だいたい・ほとんど」とぼかす表現の出現回数(動画76本・7ジャンル)
kind of
373回
basically
48回
almost
47回
sort of
22回
pretty much
14回
mostly
13回
more or less
0回
表現回数出現した動画ジャンル
kind of373回56本7
basically48回23本7
almost47回26本7
sort of22回12本4
pretty much14回11本4
mostly13回10本4
more or less0回0本0

※ kind of と sort of は「種類」の意味(what kind of ~ など)でも使われます。直前の語(what・that・a など)を手がかりに機械で仕分けたうえで、抽出した20件を目視で確認して分けました。「種類」の kind が91件、sort が38件あり、それらは上の数字に含めていません。

圧倒的に多いのは kind of

373回・76本中56本。7ジャンルすべてに出てきました。2位の basically(48回)の約8倍で、ぼかし表現はほぼこれ1語でまかなわれている状態です。

置く位置は自由度が高く、形容詞の前・動詞の前・文の途中のどこにでも入ります。

It was kind of cold in there.そこ、ちょっと寒かった(形容詞の前)
I kind of forgot to bring it.持ってくるの、なんか忘れてた(動詞の前)
It's kind of like a smaller version of that.あれの小さい版みたいな感じ(kind of like の形)

※ 会話では kinda と綴られることもありますが、今回の書き起こしはすべて kind of の形で記録されているため、縮約形の割合は今回のデータからは分かりません。

sort of は「種類」のほうが多かった

kind of と並べて教えられることの多い sort of ですが、実データでは様子が違いました。全60件のうち、「種類」の意味が38件、ぼかしが22件ぼかしより「種類」で使われるほうが多い語でした。

What sort of music do you listen to?どんな種類の音楽を聴くんですか(種類・38件)
I was sort of hoping you'd say that.そう言ってくれたらな、と少し思ってた(ぼかし・22件)

ぼかしとして使うなら kind of が373回に対し sort of は22回で、約17倍の差。同じ意味だと習いますが、使われる量はまったく違います。

残りの4語の使い分け

  • basically(48回)← 「要するに・基本的には」。話をまとめ直すときに前に置く
  • almost(47回)← 「もう少しで」。あと一歩で届くニュアンス。ぼかしというより距離の話
  • pretty much(14回)← 「ほぼ」。almost より到達している側に寄る
  • mostly(13回)← 「大部分は」。全体のうちの割合を言う

kind of・basically・almost の3語が7ジャンルすべてに出ているのに対し、sort of・pretty much・mostly は4ジャンルにとどまりました。後者は使う場面が限られる語ということです。

では more or less はいつ使うのか

覚えておく価値は十分あります。読む・聞くときに意味が分かる必要があるのと、書き言葉では自然に使えるからです。

  • 使いどころ:レポート・メール・プレゼンなど、やや改まった文章
  • 会話で「だいたい」と言いたいときkind of を選べばまず外さない
  • 数量のうしろの「約〜」:この用法は会話でも使える。ただし about のほうが一般的

数量をぼかす表現は、much や many の使い分けとも地続きです。あわせて much と many の違い もどうぞ。

よくある質問

more or less の意味は?
大きく3つあります。①「多かれ少なかれ/程度の差はあれ」(We were all more or less surprised.)②「だいたい・おおよそ」(The work is more or less done.)③数量のあとに置いて「約〜」(an hour, more or less)。どれも「完全にそうとは言い切らない」というぼかしの働きです。
more or less はネイティブが使わない表現?
使わない表現ではありません。辞書にも載っている正式な表現です。ただし日常会話が多い動画76本・7ジャンルを数えたところ、出現は0回でした。少なくとも今回の話し言葉のなかでは、同じ意味に kind of(373回)などが選ばれていた、ということです。
会話で「だいたい」と言いたいときは何を使う?
実データでいちばん多かったのは kind of(373回・76本中56本)です。次いで basically(48回)、almost(47回)、sort of(22回)、pretty much(14回)、mostly(13回)。迷ったら kind of がもっとも安全です。
kind of と sort of はどちらが多い?
ぼかしとして使われた回数は kind of が373回、sort of が22回で、kind of が約17倍でした。なお sort of は「種類」の意味(what sort of ~)のほうが多く、全60件のうち38件が「種類」でした。
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