one of the + 最上級
「一番」と言い切らないための形
Q. one of the + 最上級 は何のための形?
A. 断定をやわらげるためです。「これが唯一の一番」と言い切らずに、「一番と言えるものの1つ」とぼかす。one of the(〜のうちの1つ)を付けることでそうなります。会話では動画76本中12本・16回、5ジャンルに分散して使われていました。
「最も〜なものの一つ」と訳すと日本語として不自然になる——この形でつまずく人は多いはずです。ただ、訳し方を工夫する前に、そもそも何のためにこの形があるのかを押さえると迷いません。日常会話が多い7ジャンルの動画76本の実データと合わせて見ていきます。
言い切りを避けるための形
最上級は本来「これが一番だ」と言い切る形です。そこに one of the を付けると、「一番と言えるものの1つ」という意味になります。唯一の一番だと断定しない——それがこの形の役割です。
| It's the best place to relax in the city. | この街で一番くつろげる場所だ(言い切る) |
| It's one of the best places to relax in the city. | この街で一番くつろげる場所の1つだ(ぼかす) |
日本語で「屈指の」「指折りの」と訳されることがあるのは、このやわらげる働きを汲んでいるからです。
名詞が複数形になる理由
構造は one of the + 最上級(形容詞)+ 名詞。ここで名詞は必ず複数形になります。
理由は形をたどれば分かります。one of ~ は「~のうちの1つ」。その「~」にあたるのは「一番と言えるもの」の集まりなので、当然2つ以上あります。だから複数形になる、というだけのことです。
| one of the best places to relax in the city | この街で一番くつろげる場所の1つ |
| one of the most serious issues we face today | 今の私たちが直面する最も深刻な問題の1つ |
| one of the worst ways | 最悪のやり方の1つ |
| one of the funniest comedians I have ever seen | 今まで見た中で一番おもしろい芸人の1人 |
所有格が付くと the は消える
最上級は the を付けるのが基本ですが、所有格(my/your/his…)が付く場合は the は付きません。どちらも限定詞なので、並べられないためです。
| one of the best friends | the が付く形 |
| one of my best friends | 所有格が入ると the は消える |
会話では「広く薄く」使われる
実データでは、この形は76本中12本・16回でした。回数としては多くありません。ただ注目すべきはジャンルの散らばり方です。
出てきたのは街頭インタビュー・ゲーム・雑談・対談・スタンダップの5ジャンル。稀ではあるものの、特定の場面の癖ではなく、広く薄く使われている定着した型だと分かります。改まった場面だけの表現ではありません。
最上級全体の中での位置
ほかの最上級の形と並べると、この形の位置づけが見えます。
最上級まわりの出現回数(動画76本・7ジャンル)
best
150回
most
146回
the + -est
119回
one of the + 最上級
16回
言い切る形が大半を占め、ぼかす形はそのうちの一部。この形は「基本の言い方」ではなく、言い切りたくないときに選ぶ道具という位置づけになります。
よくある質問
one of the + 最上級は何のために使う?
断定をやわらげるためです。「これが唯一の一番」と言い切らずに、「一番と言えるものの1つ」とぼかします。言い切りを避けたいときに使う緩和構文です。
なぜ後ろの名詞が複数形になる?
「一番と言えるもの」が複数あって、そのうちの1つを指すからです。one of ~(~のうちの1つ)の ~ にあたる部分なので、必ず複数形になります。
the が付かないことはある?
あります。所有格(my/your/his など)が付く場合は the は付きません。one of my best friends のような形です。
会話でどれくらい使われる?
動画76本のうち12本で16回でした。街頭インタビュー・ゲーム・雑談・対談・スタンダップと5ジャンルに分散していて、特定の場面の癖ではなく、広く薄く使われる定着した型です。
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