than の使い方は?
「比べる相手」を言うときと省くとき
比較級には必ず than が付く、と思っていませんか。実際の会話では、than を付けるかどうかは「比べる相手をはっきり言うか、言わないか」で決まります。付ける場合・付けない場合を整理しました。
※ 「〜すればするほど」の形は the 比較級, the 比較級 にまとめています。
than を付けるとき:比べる相手を明確にする
「〜より、こうだ」と比較対象をはっきり示したいときは than を付けます。
| They seem more confident than we are. | 彼らは私たちより自信がありそうだ |
| They got paid more than us. | 彼らは私たちより多く支払われた |
| younger than my actual age | 実年齢より若い |
than を付けないとき①:一般論と比べる
はっきりした相手ではなく「普通・一般より」という暗黙の基準と比べているときは、than を付けず比較級だけで言います。
| Let's be more logical. | (普通より)もっと論理的にいこう |
| Listening is more important. | (他より)聞くことのほうが大事だ |
| You'll be more confident. | (今より)もっと自信がつくよ |
than を付けないとき②:直前の話題が比較相手
直前に出た話題がそのまま比較相手になっているときは、あえて than で言い直しません。
| This is better? | (さっきのより)こっちのほうがいい? |
| It's smaller. | (こっちより)あっちは小さい |
| My throat still hurts a bit, but it's a lot better. | 喉はまだ少し痛いけど、(前より)ずっとよくなった |
than I と than me、どっちが正しい?
「彼は私より自信がある」は、He's more confident than I am. とも than me. とも言えます。どちらも正しく、意味は同じ。違いは than の品詞だけです。
| 後ろが名詞・代名詞で終わる → than は前置詞 | than me / than that / than my actual age |
| 後ろに〈主語+動詞〉が続く → than は接続詞 | than I am / than we expected |
では実際にどちらが多いのか。動画76本の than を数えると、前置詞(than me 型)が119回、接続詞(than we expected 型)が42回。ほかに than working for someone のような動名詞句が15回ありました。前置詞のほうが接続詞の2.8倍です。
| they leveled up faster than me | 俺よりレベル上げが早かった(ゲーム) ← 前置詞 |
| way harder than we expected | 思ってたよりずっと大変(雑談) ← 接続詞 |
| a kinder man than my grandfather was | 祖父よりも優しい男(スタンダップ) ← 接続詞 |
「文法的には than I が正しい」と言われるのは、than を接続詞と見て後ろの動詞を省略した形(than I am → than I)だから。ただし実会話で優勢なのは前置詞のほうで、迷ったときは than me、または動詞まで言い切る than I am にすれば確実です。
※ 人称代名詞が続いた27件だけを取り出して数えると、動詞を付けずに言い切った形は than me 型が7回、than I 型は2回だけでした。詳しくは than I と than me、どっちが正しい? にまとめています。